同社は発表で、B Corp取得を「経営理念を体現し、より良い社会の実現に向けた意思表明」と位置づけた。SÖT COFFEE ROASTERの公式Missionページでも、B Corp取得、スコア92.9、評価領域としてGovernance、Workers、Community、Environment、Customersの5項目が掲載されている。

B Corp認証とは

B Corpは、B Labの基準に基づき、企業の社会・環境面のパフォーマンス、透明性、説明責任を検証する国際認証である。B Labは、認証プロセスについて、独立した第三者保証プロバイダーが監査や認証判断を担う仕組みとして説明している。

B Corpでは、企業が株主だけでなく、従業員、コミュニティ、顧客、サプライヤー、環境などのステークホルダーへ与える影響を考慮することも求められる。B Labの2025年版基準では、目的とステークホルダーガバナンス、環境スチュワードシップと循環性などを含む7つの社会・環境・ガバナンストピックが示されている。

SÖT COFFEE ROASTERのガラス張りの店舗外観。店名ロゴ、店内のカウンター、通りに面したファサードが写っている。
SÖT COFFEE ROASTERの店舗外観。PR TIMESプレスリリースより。

日本でのB Corp認証

B Market Builder Japanは、2025年2月末時点でB Corpコミュニティを世界10,000社超、103カ国以上、日本78社と整理している。B the Change Japanは、2026年6月時点の日本法人を87社としている。国内では、食品・飲料・小売に近い領域でも、COEDO BREWERYを展開する協同商事、ゼロウェイストスーパーの斗々屋、フードロス削減を掲げるクラダシ、Danone Japan、ファーメンステーションなどがB Corp Directoryで確認されている。

海外のコーヒー文脈では、英国のCafédirect PLC、米国のPeace CoffeeもB Corp認証企業として公開されている。SÖT COFFEE ROASTERの運営会社であるKK Bitbybitは、B Corp Directory上で大阪府本社、Beverages、Manufacturing、2026年5月認証、Overall B Impact Score 92.9と掲載されている。

白いドリッパーとペーパーフィルターでコーヒーを抽出している手元の写真。
SÖT COFFEE ROASTERの店内での抽出風景。PR TIMESプレスリリースより。

SÖTが発表した取り組み

PR TIMESの発表では、地域社会への貢献、キャリア支援と働く人のエンパワーメント、環境への配慮と社会貢献活動が挙げられている。具体例は、テイスティングや抽出体験のワークショップ、カフェスペースの一部無料開放によるワークショップ支援、店内壁面のギャラリー無料貸し出し、地域住民や周辺事業者との連携、地域清掃活動、TABLE FOR TWOへの寄付、廃棄物削減、資源活用などである。

SÖT COFFEE ROASTERの公式Collaborationページでは、創業当初からカフェスペースの一部を無料開放してワークショップ開催を支援してきたこと、店内壁面をギャラリーとして無料で貸し出していることが説明されている。公式商品ページでは、neverworkingartとのコラボトート「SÖT Basque Cheesecake Tote」の売上を100% TABLE FOR TWOへ寄付すると記載されている。

木の壁面とベンチの上に、アート作品のような小さな展示物が置かれている店内写真。
SÖT COFFEE ROASTERの店内展示スペース。PR TIMESプレスリリースより。

認証後に公表される情報

同社は代表メッセージで、B Corp認証の取得を「ゴールではなく、新たな出発点」と表現している。今後の発信では、ワークショップ、寄付、廃棄物削減、資源活用といった取り組みが、どのような頻度や規模で続き、どのように記録・共有されるかが焦点になる。

B Corp認証は、コーヒーの品質そのものを評価する制度ではない。一方で、ロースターやカフェの運営には、働く環境、地域との接点、廃棄物や資源の扱い、顧客との関係も含まれる。SÖT COFFEE ROASTERの発表は、コーヒー企業が自社の理念と日々の運営をどのように外部基準のもとで説明するかを示す事例になる。